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PAST2024
ART FAIR
Astrid Köppe / PARAMNESIA
ART OSAKA 2024
07.18
07.22
【会期】18日(木) 14:00 - 19:00 / 19日(金) - 21日(日) 11:00 - 19:00
/ 22日(月) 11:00 - 17:00
【会場】クリエイティブセンター大阪 〒559-0011 大阪市住之江区北加賀屋4-1-55
概要
この度、ギャラリー石榴はART OSAKA 2024 Expanded Sectionに出展いたします。美術への既成概念を拡張(Expanded)するような、大型作品・インスタレーションに特化した本セクションでは、各ギャラリーより作家が個展形式でサイトスペシフィックな展示を行います。
ギャラリー石榴は、ドローイングを制作の核におく、ベルリン在住のアーティスト、アストリッド・コッペ(1974年、ドイツ、ケーテン生まれ)を招き、時の積層を感じる近代化産業遺産認定の造船所跡地の一角を舞台に、インスタレーション「PARAMNESIA」(記憶錯誤)を展覧いたします。
作家が1999年以降、生み出し続けるドローイングには、植物や動物、鉱物や菌類などの多種多様な視覚情報をとりこんだ謎めいたオブジェクトたちが、繊細で洗練されたタッチで描かれてきました。それらは、見る者からさまざまな連想を引き出しつつも、結局は解釈に着地点を与えず、私たちを奇妙な宙吊りの状態にとどめおく性質をもちます。
そのドローイングのアプローチを3次元に拡張したこの度のインスタレーションでは、見慣れたはずの日用品が、思いもよらぬ増殖と集合を繰り返しながら、まったく新しい様相を呈して奇妙な光景を繰り広げます。タイトルの「パラムネジア/PARAMNESIA」とは、現実と非現実が混ざりあう記憶障害をさす言葉ですが、まさにそれは、コッペによってもたらされる、私たちの安定的な認識や記憶への揺さぶりかけを象徴するものです。
コッペの発表は欧米のみならず、マレーシアや韓国、台湾、日本などの広域に及び、パブリック・コレクションはベルリン美術館、アントン・ウルリッヒ公爵美術館(ブラウンシュヴァイク)、ハンブルグ美術館などがあります。この度は、作家がこれまで機会あるごとに発表してきたインスタレーションを、ドローイングや、もう一つのライフワークである、ホーロー作品(金属パネルへガラス質の釉で描画して焼成した大型の平面作品)とともに紹介し、コッペの多面的な制作のありようを包括的に体験いただける機会となります。
心地よい眩惑と、くすぐったいような可笑しみを特徴とするアストリッド・コッペの世界が、音や光をとりこんだイマーシブな空間として立ちあがります。ぜひご期待ください。
【作家ステイトメント】
ドローイングは私の仕事の基本であり、つねに核をなすものです。私のドローイングに現れるオブジェクトは、もとよりアンビバレントな性質をもっています。それらは、どこか見覚えがあるようにみえるうえに、かなりはっきりと細かく描き込まれているので、まるで特定の何かを表しているような印象を与えます。でもあなたは、いったい自分がなにを眺めているのか、どうしたって突きとめることはできません。鑑賞者はいつだって、認知的な不協和状態に放り込まれてしまうのです。
機会があるごとに、私はこのアプローチを好んで3次元に拡張させています。それは通常、私の視覚言語とぴったりときて、しかも他の何かに発展する可能性を含んでいるような、面白いマテリアルに遭遇したとき起こります。そのような素材は、とてもありふれた日常的なもののことが多いのですが、その何かが私の目を引き、そして視覚的で、彫刻的な特質への探究がスタートするのです。たいてい物事に対する知覚を全く変えてしまうには、ちょっとしたひねりが必要です。それを引き起こすには、ものをいつもとは異なるコンテクストに置いてみたり、通常別々に見られるものを寄せ集めてみたり、などなど。
ART OSAKAでは、私のドローイングや大きなサイズの琺瑯作品に加えて、このアプローチに基づきながら長年展開してきた選り抜きのインスタレーションの数々をお見せします。これらのインスタレーションは今回の会場にむけて、特別にあつらえたものです。
(アストリッド・コッペ、2024年)
【作家略歴】
Astrid Köppe | アストリッド・コッペ
1974年生まれ、ベルリン在住。近年の個展にPretty Shiny Stuff / Arte Giani(ドイツ・フランクフルト、2023年)、同題でMAYA FRODEMAN GALLERY(旧Tayloe Piggott Gallery、アメリカ・ワイオミング州・ジャクソン、2022年)、konfabulasi / ギャラリー石榴(東京と長野、2020年)、
Spontaneous Paradise / Galerie Inga Kondeyne(ドイツ・ベルリン、2020年)など。グループ展は、ベルリン美術館でのImages in Fashion – Clothing in Art(2022年)、千葉県の佐倉市立美術館「カオスモス6 - 沈黙の春に」(2021年)などに参加。発表は欧米のみならず、
マレーシアや韓国、台湾、日本などの広域に及ぶ。パブリック・コレクションはベルリンの国立版画素描館、ベルリン美術館、ハンブルグ美術館など多数。2021年にはハンブルグのGalerie Carolyn Heinzより作品集『Pretty Shiny Stuff』を刊行。
- アストリッド・コッペ
- Baran Lightbox I
- 2015年
- Baran,LED panel,wooden frame
- 60 × 120 × 8 cm
企画展
磯江 毅 TSUYOSHI ISOE
松本
02.23
03.31
南青山Room
04.05
04.20
この度、ギャラリー石榴では長野と東京、2会場にて企画展「磯江 毅 TSUYOSHI ISOE」を開催いたします。
透徹した眼差しと高い描写力によって、生死を内包したかのような、深い精神性を感じさせる磯江毅の絵画。本展は、30余年の画業の前半戦、 20代から30代までの作品による展覧会です。出展作は、グスタボ・イソエをアーティスト・ネームとし、本格的にマドリードで発表を始めた20代中頃の自画像ドローイング。モデルを前に繰り返した人体素描。そして、「台所の物」を意味し、17世紀以降スペインで描かれてきた静物画=Bodegón(ボデゴン)を踏襲した油彩3点ほか。このほどスペインから帰還した作品を中心に、日本では未発表の作品を含む計7点を展覧いたします。
磯江は高校卒業後に、西洋絵画史の重要な舞台であるマドリードへ渡り、スペイン・アカデミズムデッサンを学びながら、プラド美術館でデューラーやフランドル派絵画の模写に没頭し、人体デッサンに明け暮れる青年時代を過ごしました。そして画家としてのデビュー後も、さらなる研鑽と進化をつづけ、モノの細部へと深く入り込んでいくかのような、独自の造形言語を確立していきます。本展の出品作も、そうして磯江が現地の美術界で存在感を発揮していく時期と重なります。
磯江が53歳で他界してから17年。画家が去ったのちも、すぐれた絵画の生きる時間は、鑑賞者によって更新され続けていきます。「表現するのは、自分ではなく、対象物自体である」。のちに50歳で開催した個展のカタログで、画家はこのように述べ、自らの写実表現を「角膜に受動的に映る映像を根気よく映す行為ではなく、空間と物の存在の中から摂理を見出す仕事」と定義づけています。一貫して「見るということ」の深淵に立ち続けた画家が、晩年に至った境地。本展が、その高みに達するまでの道程を追想する機会となれば幸いです。
*引用は2004年4月「磯江 毅 1994~2004」(彩鳳堂画廊 図録)巻頭言より
作家略歴
1954年大阪府生まれ。単身19歳でスペインに渡り、彼の地で30年以上リアリズム絵画を探求した。アントニオ・ロペス・ガルシアに代表されるマドリード・リアリズムの俊英Gustavo Isoe(グスタボ・イソエ)として評価を得て、世界の多くのリアリズム展に参加。50歳でマドリード大学の人体解剖学講義に通うなど、あくなき学びを続けるとともに、2005年には広島市立大学芸術学部教授に就任し、教育にも情熱を注いだ。2007年に53歳で病のため急逝。
2010年「磯江毅展 スペイン・リアリズムの密度」平塚市美術館、2011年「磯江毅=グスタボ・イソエ マドリードリアリズムの異才」が練馬区立美術館、奈良県立美術館にて回顧展。2012年NHK日曜美術館「この画家が見たもの 磯江毅 写実の眼」が放送される。2015年「スペイン・ リアリズム絵画の異才 磯江毅 ―広島への遺言―展」が広島県立美術館にて開催。画集に『磯江毅|写実考』、『深い眠り 磯江毅』がある。
- 磯江 毅
- Bodegón
- 1993年
- 板に油彩
- 70.0 × 92.0 cm
2023
2023年の展覧会
PAST2023
企画展
江波戸陽子展 / 地上は思い出
Yoko Ebato Exhibition / Nostalgia for the Present
南青山Room
08.31
09.16
松本
09.30
10.15
この度ギャラリー石榴では、現在を未来の地点から眺め、事物をぽつねんとした姿で絵画化する作家・江波戸陽子の個展を開催いたします。
和紙にカーボンで転写され、版画と肉筆の中間にあるような線や、余白でみせる独特の“間あい”、物の存在に寄りそう繊細な色づかいは、どこかはかなげで、どこか懐かしい空気を漂わせます。
私たちをとり囲むカタチあるあらゆるものは、やがて遺品になり、遺跡になり、命あるものも生前の姿となる−
そんな「現在への郷愁」の感覚にみたされた作品、30余点を展覧いたします。
■作家ステイトメント
作家の言葉は答えではなく、新たな問いだと思っています。
電車内の落とし物を販売する「鉄道忘れ物市」というイベントがあります。
会場には傘や鞄などたくさんの物が並びます。
それらはみんな誰かの物で、どこかで発明され、生産された物でした。
生産時、販売時、使用時それぞれに大小何らかのエピソードがあったと思われますが、
詳細は分からなくなりました。あるいは手作りの贈り物だったかもしれません。
そして持ち主不在のまま時間が流れています。
現在を過去として捉える
あらゆる物は思い出として
時の流れのなかにある
今目の前にある物も、いずれ誰かの思い出の品になるのでしょう。
この世界を去った人々と、いずれ去りゆく私たち。
物はただ思い出と共に、そこにあります。
- 江波戸陽子
- わに
- 2023年
- 紙に色鉛筆、カーボン、パネル
- 14.0 × 18.0 cm
ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023
コレクション展
夏の間(ま)
- 舟越 桂
- DR1928
- 2019年
- 紙にオイルスティック、オイルパステル
- 79.1 × 54.9 cm
企画展
辰野登恵子展
Toeko Tatsuno Exhibition
南青山Room
07.07
07.22
松本
07.07
07.23
この度、ギャラリー石榴では東京と長野、2会場にて辰野登恵子展を同時開催します。東京・南青山では70年代から80年代まで、長野県・松本では90年代から2010年代まで、それぞれの会場に時代ごと、稀少な初期ドローイングや、版画のバリエーションを含む、計30点の展示となります。約40年に渡った画家の思考と実践の変遷、そしてその連続性を展覧します。
■作家の言葉
"制作途上、偶然的に出てくる思いもよらない色彩やマチエールに、あるときは翻弄され、あるときは自分が納得して支配下に置いたように感じながらとっさに不満へと変ったりする。・・・(中略)・・・それぞれの段階で私は立ち止まり、うまくいっていないと感じ取ったとき、構図のすべてを変更し直す。少し勇気がいるが、その絵に対する感情は一つであるから恐れたりはしない。時間そのものが、筆を運び、また筆を止め、あとずさりしてしばし見入る、そうした私的でありながら自分が存在しないかのような時間が、作品を醸成していくような気がする。"
(『Art Today'80 絵画の問題展 ロマンティックなものをこえて』 西武美術館、1980年)
- 1980年頃、アトリエにて。
- (写真提供:辰野登恵子マネージメント)
企画展
OBOE / ARADOMO Solo Exhibition
松本
05.13
05.28
南青山Room
06.09
06.24
この度、ギャラリー石榴ではファー生地を素材に、立体作品を制作する作家・ARADOMOの個展を開催いたします。
ARADOMOが作るオブジェたちは、人の介在を強く待ち望んでいるように見える点で、「お手を触れないでください」とされる鑑賞物としての彫刻やオブジェとは一線を画す存在です。彼女の作品は、誰かが所有することによる経年変化を積極的に受け入れ、積み木遊びのような組み替えや置き替えが、展示空間でも頻繁に行われます。
”OBOE”と称した本展では、「記憶の消失と変容」をテーマに新作を発表します。ARADOMOにとって作品は、本来とどめようのない、たわいのない記憶や思い出を呼び起こすための装置でもあります。作家が継続的に取り組むシリーズ「ケルン(cairn: 登山などでみられる積み石。天然には生じない、人為的なもの)」は、昔どこかで見た風景や心に残った場面をきっかけに形を積み上げる作品群です。例えばバスの窓に誰かが息を吹きかけ指で描いた落書き、砂場に作られた三角お山などには、そこにいたその人固有の形が残り、その「人の痕跡」がARADOMOを制作へと駆り立てます。そうやって生まれた作品は、あたかも公園の遊具や、足にまつわって離れないシルエットのように、今度は別の誰かとの自由な戯れを待つオブジェとなります。
今回の展示タイトルとなったタワー型の作品「OBOE」は、トーテムポールやジェンガ、積み石をイメージソースに、積み上がる様々な思い出、記憶のありようを見る者に投げかけます。本来、トーテムポールが、とある部族や一族の重要な出来事や業績などを刻む「記憶を継承するための塔」であるのに対し、顔のないパーツの連なりであるOBOEは、ひとりひとりの異なる記憶を投影しうる「非人称の」トーテムポールとなっています。積み石やジェンガのように、たわいのない遊びの感覚をともないつつ、どこか儚(はかな)げなたたずまいは、記憶というものの不確かさも暗示するかのようです。
他にも、同じ出来事、同じ体験が人によって中身を変容させながら共有されていくことに着眼した「A≠B≠C」。顔が無い作品を誰かが持つことで、その人の個性が反映され育っていく赤子としての存在「bobo」が出品されます。
ARADOMOが用いる「詰め物をしたフェイク・ファー(近年エコ・ファーEco-furと呼ばれる)」は、ぬいぐるみや人形がそうであるように、そのクッション性とボアのふわふわ感ゆえに、人の身体に寄り添う可変性があり、それが心にも寄り添うかのように、個人の感情や親しみを投影しやすい性質を持っています。彼女の作品の「生きているように見える」モノたちのたたずまいは、ゆらぐ逆毛の定まらないアウトラインとあいまって、見る者の愛着をかき立てずにはいません。しかし一方で、ぬいぐるみが通る”キャラクター設定”という地点とは異なるルートでやってきたARADOMOのオブジェたちは、誰かとの関係性を色濃く反映する容れ物のような存在として、柔らかく人に寄り添いながらユニークな存在感を放ちます。
ARADOMOが作品という装置によって呼び起こす「人の痕跡」や「消失し変容する記憶のありよう」。そこから生まれた、人と戯れることを待ち望むオブジェたち。ぜひこの機会に会場にてお楽しみください。
■作家ステイトメント
OBOE
埋もれてしまったあれやこれ。
私がまだ足元の影を怖れていたような頃の、
一緒に遊んだあの子の顔や
どこからか聞こえてきたあの音。
少しづつ消えていく、すがたを変えていく
そんな私の記憶に想いを馳せる。
- ARADOMO
- 2023年
- 手前から時計回りに、ケルンA / ケルンB / OBOE / ケルンC / ケルンD
- mixed media
- サイズ可変
企画展
Book of Hours / 井川淳子と装飾写本
Junko Ikawa Works & Illuminated Manuscripts
南青山Room
02.23
03.11
松本
03.18
04.02
時祷書とはキリスト教信徒が日々の定められた時刻に朗読する、聖書の抜粋や祈祷文などを収めた書物です。印刷術の発達と紙の流布、この二つがそろうまでの長い時代、中世ヨーロッパにおいて、それは羊や仔牛の皮でできた獣皮紙に、人の手で書き写され、華麗な彩飾がほどこされていました。この度の展示では、主にフランスやイタリアに起源を持つ15世紀ゴシック期に制作された時祷書の、完本からばらされた写本リーフを、現代美術家・井川淳子の写真作品と並置し構成します。
井川は物の端境(はざかい)、現実世界の裂け目のような場所に注意深く身を置き、そこに立ち上がる捉えがたい何かを、写真作品へと昇華している作家です。漆黒が満ち、物が光として浮かび現れたような「ここよ、今、いつでも」(2003)、ブリューゲルの絵画「バベルの塔」のコピーを大量に積み上げて撮影した「バベル」(2009-2010)、暁の刻、海と陸のあわいを見続ける「すべての昼は夜」(2012-2014)、ボッティチェッリが描いたダンテの『神曲』天国篇をモチーフにした「いつか私は(天国篇)」(2018-)など。抒情性を持たないモノクロームの世界は、見る者の、光、言葉、時間の感覚に強く作用します。
一方、時祷書の一葉。獣皮紙特有の肌理は強い物質感を放ち、羽根ペンで綴られた丹精な手書きのテキスト、イニシャル(装飾頭文字)を取り巻く可憐な彩飾には、特定の作者によらない寡黙な美が宿ります。祈りそのものであるかのようなそれを、今という時代に、身辺に置くことには不思議な感慨があるはずです。私たちはデジタル技術の発達によって、読み物が、印刷された紙とイコールではなくなって久しい世界に生きています。それは同時に、読み捨てられる言葉の洪水に生きねばならない社会でもあります。あえて今、巷にある読み物が全て、人の手によって時間をかけて書き写されていた時代を想うと、限られた字面(じづら)にじっと目線を滞留させる以外はなかった、それがゆえの、時間の濃密さを想像せずにはいられません。
祈りのため定刻ごとに開かれたページの上に流れた時間、そこに立ちのぼったであろう何か。それらが時空を超えて、現代作家による作品世界と響きあいます。ぜひこの機会にご高覧ください。
■作家ステイトメント
「Book of Hours 零葉と印画紙」
それはしなやかな紙だった。ぷつぷつと毛穴が見えるところもあるんですと教えられ、文字のはざまを覗きこむ。微かに気泡のような粒が見える。祈りの言葉が記された紙。それは一つの身体、一つの世界でもあった。
時祷書の零葉。写真の印画紙。紙はかつて獣であった。樹木であった。それらを薄く伸ばして、人は営みを記していく。跡をなぞって、私も紙の上を歩いていく。
零葉と印画紙が、数百年を隔ててぽつんぽつんと浮かびあがる。紙の縁は世界の淵か。人間の価値観とは無縁の、人間の求めている意味などない、未知の時空に浮かんでいるのか。人は語れぬものに焦がれ、限りある身体と割りあてられた時を抱えて、遠く、遠くへ手を伸ばす。
(井川淳子)
- 井川淳子
- 「バベル」
- 2010年
- ゼラチン・シルバー・プリント
- 40.6 × 50.8 cm
- 装飾写本 時祷書 零葉
- フランス、パリ 15世紀
- 獣皮紙にインク・金・彩色
- 17.5 × 12.8 cm
2022
2022年の展覧会
PAST2022
企画展
FROM EARTH TO SKY / 中居瑞菜子
南青山Room
09.01
09.24
松本
10.08
10.30
木からしたたる液体=漆という天然の材を用いて、自然界の形象をモチーフに立体作品を制作する作家、中居瑞菜子の初個展です。
「漆は自分のアイデンティティ」と話す中居の制作は、出発点で心に灯った「ときめき」の感覚に、終始火をくべ続けながら、長く複雑な工程を経てようやく完了します。 漆の美しい艶にはモチーフの生命感が宿り、螺鈿や蒔絵など伝統的な漆芸の装飾技法によって、作家ならではのポップな遊び心と天真爛漫さが加わります。 大胆なかたち取りから、緻密な細部へのこだわり、色漆の彩りの組み合わせや異素材間の意外な響きあいなど、見どころのひとつひとつが中居のときめきの感覚に集約され、見る者とも共振を始めます。
本展のタイトル「From Earth To Sky」は中居のアトリエに置かれたスペインの巨匠画家、ジョアン・ミロの作品集をヒントに、氏のかつての展覧会名からとられました。 種が土から発芽して、空に向かってのびやかに立ちあがっていく生命のベクトルは、中居の植物や果物たちばかりでなく、これから作品に生命を吹き込もうとする若い作家のたたずまいにもそのまま重なります。 ぜひこの機会にご高覧ください。
- 中居瑞菜子
- 左から「Bloom no.3」、「Bloom no.1」、「Bloom no.2」
- 2021年
- 乾漆
- Photo: Tomoya Nomura
コレクション展
夏の間(ま)
企画展
植物譚
Plant Tales
松本
05.07
05.29
南青山Room
06.16
07.02
植物やその⽣命感から着想を得て制作する3作家の展覧会です。
「植物譚」とは、作家たちの植物をめぐる滔々とした語り⼝をイメージしタイトルとしました。
いっせいに若葉が芽吹く季節にあわせ開催いたします。
3作家それぞれのストーリーテリングをお楽しみください。
♦ ⼭岸紗綾 Saya Yamagishi[1981 - ]
⾦沢市在住。螺鈿、蒔絵、卵殻など、伝統的な漆芸の加飾技法を⽤いて、⼩さくも凛とした架空の植物を造形しています。
その⼀点⼀点には、新種の植物標本のように⽣態や名の由来を⽰す⽂章が付されています。
作家のフィクショナルな⾔葉の⼒が、植物の⾒えない細部やそれらが⽣育する光景にまで想像をかりたてます。
ブローチなどの装⾝具として、⾝辺に寄り添うこともしてくれる奥ゆかしいオブジェたちです。
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♦ アストリッド・コッペ Astrid Köppe[1974 - ]
ベルリン在住。A4サイズの紙に⽔彩や⾊鉛筆などによる洗練されたオブジェクトを配した同⼀のフォーマットで、ドローイングを⽣み出し続けています。それらは植物、動物、菌類、
鉱物などを思い起こさせながらも、なんとも特定しがたい美しい⽣命体として、どこまでも⾃由に紙⾯を漂います。2022年春には北海道東川町での現代美術作家によるグループ展「ゆめでは近い旅路」(2022.4.29-5.22、東川町複合交流施設せんとぴゅあI ギャラリー2)にも参加します。
and more
♦ 福井良之助 Ryonosuke Fukui[1923-1986]
作家が40歳過ぎまでの10年間、集中的に制作した約300種の「孔版画」に注⽬し、ギャラリー⽯榴では過去5回の展覧会を開催してきました。それらは重厚な美しさをもった作品群ですが、その格調⾼さとはうらはらに、1950年代当時ありふれていた、ガリ版と呼ばれる簡易印刷が⽤いられています。原版は蝋原紙、⾊彩は油絵の具が⽤いられ、時にカッターナイフのような薄さの刃によって描画される線には感動的な繊細さが宿ります。
and more
- 山岸紗綾
- plant collecting_ヨイノテッポウ
- 2022年
- 漆、朴、卵殻、金粉、銀粉、夜光貝、白蝶貝
- 65 × 22 × 22 mm
2021
2021年の展覧会
PAST2021
コレクション展
舟越桂の版画
南青山Room
10.01
10.16
松本
10.30
11.21
自分の中をのぞいているような、
見つめているような目つき、
自己をさぐっている目つきの人に興味がわきますね —
(「+ING」舟越桂インタヴューより)
この度、石榴では7回目となる舟越桂の版画展を開催いたします。
彫刻家・舟越桂(1951- )の版画制作は
彫刻作品の変遷と歩みをかさねつつ、
80年代末よりコンスタントに行われてきました。
90年代の、どこかに存在するかもしれない、
誰かのおもかげを宿したかのような人物像。
2000年前後からあらわれた異形のたたずまい。
顔が2つある人。
長い耳の垂れたスフィンクス。
胸のある男性の身体像。
『個人を描ききることは、世界を描くこと。』
そう語っていた時期から、
『人間を「普通ではない姿」で描くことは、
人間の「ある一部分」を表現すること。』
と語る移りかわりを経ても、
貫かれてあるのは「人間の姿」へのつきない探究心です。
いずれの時期の作品も、そのオリジナルな調和によって、
「人間の姿」に灯る美しさに気づかされる
ほかにない表現へと昇華しています。
本展では、90年代から2010年代までの約15点が並びます。
この機会にぜひ足をお運びください。
- 舟越 桂
- 不規則な休止符
- 1993年
- アクアチント、ドライポイント
- 103 × 78cm (Sheet)
コレクション展
夏の間(ま)
松本
08.14
08.29
約20点による夏のコレクション展を開催いたします。
[アストリッド・コッペ、池田満寿夫、宇佐美圭司、大曽根俊輔、川口起美雄、草間彌生、堂本尚郎、堂本右美、野又 穫、ムン・スングン、南 桂子]
企画展
辰野登恵子 - TWIN COLORS
松本
03.20
04.18
南青山Room
06.10
06.26
この度、ギャラリー石榴では3年ぶり2回目の辰野登恵子の個展を開催します。
諏訪湖を望む豊かな自然に恵まれた、長野県岡谷市に生まれ育った辰野登恵子(1950-2014) は、東京藝術大学大学院油画専攻を修了後、70年代前半から「版」を用いたミニマルな紙の作品群を発表します。 それらの手ごたえを起点にして、80年代以降は大型のキャンバスを軸に制作を展開。 1995年には史上最年少の45歳で東京国立近代美術館にて個展が開催されます。 キャリアを通し、一貫してキャンバス、ドローイング、版画の制作に取り組み、日本の現代絵画の重要な一角を築いた作家として、64才での逝去後も今日に至るまで、方々での展示機会は絶えることがありません。 また内外のパブリック・コレクションは40施設にものぼります。
辰野作品のタイトルは、制作時の日付やUntitled(無題)など、記号的な文字が付されたケースが大くを占めます。 この度の展覧会名に冠した「TWIN COLORS」とは、辰野が数回、版画や油彩作品のタイトルに使ったフレーズで、意味を有する言葉としては少数派のタイトルです。 一方、インタビューや対談、数少ない執筆物をみると、辰野が自作に対し、極めて明晰な語り口を持った稀有な作家であったことがわかります。 彼女の言葉は、絵画によって思考を続けた人特有の響きを持ち、絵画の奥深さを伝え、見るものにもそれをより面白く感じさせる刺激に満ちています。 「TWIN COLORS」— 2つあること、似ていること、対であること、2色であること、反復すること。 この言葉には、それが暗示するさまざまな状態に面白みを感じ、制作の手がかりとした作家のユニークな目線が感じられます。これはTWIN COLORSというタイトルが付された作品に限らず、多くの辰野作品にも見てとれる、作家こだわりの感覚とも言えるでしょう。
物の置かれた位置関係、高低差、凹凸、空洞など。日常生活のなかのありふれた眺めのなかから、作家が"とっかかり"をつかみ、それに拘泥し尽くして、作品として仕立てていく。 誰もが容易に手を伸ばせば届くような、ありふれた“とっかかり“から、これほどまでの強度を もった豊かな世界を生み出す魔法のような仕事は、多くの人によって熱烈に愛されています。 ますます新鮮さと力強さを感じるばかりの辰野登恵子の作品世界。キャンバス、ドローイング、版画約15点の展覧会となります。ぜひご高覧ください。
- 辰野登恵子
- April-9-2000
- 2000年
- キャンバスに油彩
- 145.5 × 112cm (80号)
企画展
銅版画の時間 - Copperplate Print Collection
松本
05.01
05.30
この度、ギャラリー石榴 松本では、コレクション展「銅版画の時間」を開催いたします。
じかに絵筆で引かれた線と、わざわざ版を作ってそれを紙に転写させた線には、いったいどんな違いがあるのでしょうか。
本展は松本市で毎年この月に開催される「工芸の五月」の参加ギャラリーとしての企画でもあります。
渋くて豊かな銅版画の世界をぜひお楽しみください。
[展示作家] ベン・ニコルソン、ルシアン・フロイド、ヴィヤ・セルミンス、福井良之助、草間彌生、辰野登恵子、南桂子、舟越桂、岸田劉生、大竹伸朗、山本容子
- 山本容子
- Mama's
- 1975年
- エッチング
- 40 × 35 cm
2020
2020年の展覧会
PAST2020
企画展
アストリッド・コッペ - Konfabulasi
松本
10.03
10.25
南青山Room
11.05
11.25
■ はじめに
この度ギャラリー石榴では、ドイツ・ベルリンの現代美術家、アストリッド・コッペの個展を開催します。 1974年生まれの作家は1999年以降、A4サイズの同じフォーマットの紙に、浮遊するようなオブジェクトを描くという一貫したドローイング・スタイルで制作を続けてきました。 それら生命体と思しき物体は、どこかで目にしたかのような植物、動物、菌類、鉱物などを想起させながらも、見る者の想像力のなかを、ゆらゆらとたゆたい続けます。 彼女の描画のタッチが精緻であるだけに、よりいっそうその物体の不可思議さ、存在のあいまいさが増すという奇妙さがこの作家の持ち味となっています。
また、近年作家が取り組むもう一つの展開はホーロー(琺瑯)を用いた作品です。 それは美術作品の材として用いられることが珍しく、キッチンアイテムや道路標識など、工業製品としてよく目にされるものです。 ガラス質の独特なテクスチャーと不思議なオブジェクトの出会いによるユニークな作品は見どころのひとつです。
■ Konfabulasiとは?
本展のタイトル"Konfabulasi(コンファブラジ)"とは、"Confabulation(作話)"という心理学用語をマレーシアの言葉に訳したものです。 この言葉は作家の経歴と関心を2重の意味で反映しています。
まずマレーシアはコッペのキャリア、制作と切り離せない特別な場所です。 彼女はブラウンシュワイク芸術大学にて1998年に学位を、1999年に修士号を取得したのち、 マレーシアのクアラルンプールでドイツ文化センターによるロストジェネレーション・アートスペースのレジデンスプログラムに2010年に初参加、 さらに2011年と2012年の冬にも招待され、続けてそこに滞在します。 その後も現在に至るまで、繰り返しこの地に戻り制作を続けています。そこで目にする自然の風景、動植物、文化などに、大いにインスピレーションを与えられると作家は語ります。 自身にとっての圧倒的な異世界に身を置きながら、作家はみずみずしい生き物たちのイメージを呼び起こします。 今回発表するドローイングも、2019年から20年にクアラルンプールに3か月間滞在して制作されたものです。
そして作家が関心を寄せる、人間の認知というテーマ。 Confabulation=Konfabulasi (作話)とは無意識に誤った記憶を捏造し、それを外部に向かって語りかける、一種の記憶障害を示す用語です。 コッペはこの言葉に自作の起源を重ねます。
「私のドローイングは私が目にしたものをもとにしています。自分でフォルムを発明するようなことはせず、時に描いた物体のある一面を削ってみたり、強調してみたりします。 そうすることでドローイングは複数の解釈を呼び込むようになります。」(アストリッド・コッペ)
まったくのファンタジーとは異なるもの。目に見えるものを起点にして、そこからふくらみ、ゆがみ、削られ発展生成する新しいかたちと解釈。 タイトルのKonfabulasiには、普通だとスティグマとして処理されてしまう作話という心理現象を、むしろ生産的で豊かな能力としてポジティブにとらえる、コッペの眼差しが重ねられています。 そして、どこかコミカルなこの単語の響きは、彼女の作品のかわいらしさ、ユーモア感覚とも響きあいます。
■ 最後に
これまでアストリッド・コッペの作品はヨーロッパ、アメリカ、アジアの国々で多数の展覧会を通し紹介されてきました。 また、彼女のドローイングのパブリックコレクションとしてはドイツのベルリン美術館、ベルリン芸術アカデミー、国立版画素描館、ハンブルグ美術館、 ドナウエッシンゲン市のミュージアム・アート・プラス、韓国・光州広域市のヨンウン現代美術館などがあります。
既知と未知のあわいを漂いながら、見るものの想像力のなかで、たえず変容を続ける小さなモンスター(化け物 = things that change)たち。 日本でまとまった作品を見る機会が少ないアストリッド・コッペの世界を、ドローイング25点、エナメル4点を通し、ぜひお楽しみください。
コレクション展
夏の間 (ま)
- 岡本太郎
- 坐ることを拒否する椅子
- 1963年
- セラミック(信楽焼)
- 45 × 43 × 43 cm
2019
2019年の展覧会
PAST2019
ART TAIPEI
Biomorphism by women
女性たちによる有機的形象
ART TAIPEI
10.18
10.21
この度、ギャラリー石榴は台北にて開催されるART TAIPEI 2019に参加いたします。 ビオモルフィズム(Biomorphism)とはギリシャ語の'bios' (生命を意味する)と'morphe' (カタチを意味する)に由来する言葉です。どこか植物や生き物、人のカタチを思い起こさせる有機的な形象をテーマに、4人の女性作家(草間彌生、芥川紗織、桂ゆき、Astrid Koeppe)を特集します。 お近くにいらした際はぜひBooth J10にお立ち寄りください。
- 草間彌生
- 地球/Earth
- 1980年
- コラージュ、パステル、ペン・紙
- 65.2 × 51 cm
コレクション展
夏の間 (ま)
松本
08.10
08.25
ギャラリー石榴 松本の8月は今年も15余点によるコレクション展を行っております。
夏の松本をおたずねの際は、ぜひギャラリーへも足をお運びください。
[有元利夫、辰野登恵子、舟越桂、舟越保武、福井良之助、草間彌生、岡本太郎、諏訪敦、大曽根俊輔、根岸芳郎]
- 有元利夫
- メヌエット Menuett
- 1976年
- キャンバスに岩彩、油彩、アクリル
- 27.3 × 22.0 cm
企画展
大曽根俊輔 動物の乾漆彫刻
Shunsuke Osone Exhibition : Animals, Dry lacquer sculptures
南青山Room
04.06
04.21
松本
05.11
05.26
この度ギャラリー石榴では、東京・南青山、続けて長野県・松本市のギャラリーにて、彫刻家・大曽根俊輔による、動物の乾漆彫刻展を開催いたします。
大曽根俊輔(1978年神奈川県生まれ)は、2002年に武蔵野美術大学・工芸工業デザイン学科を卒業し、 2004年に東京藝術大学大学院・文化財保存学専攻を修了した後、美術院 国宝修理所にて文化財修復の仕事に11年間従事しました。 修復を通じ、時代を越えた名だたる古仏とじかに触れあってきた経験は、技法と感覚の両面で現在の創作のベースをなしています。
乾漆像は、原型の上に麻布を着せ、漆で固めて外形を作ったのち、 木屎漆(こくそうるし:木くずを漆と小麦粉で混ぜて練り合わせたもの)で表面を調整し、彩色を施す工程を繰り返しながら生まれていきます。 よく知られたものに興福寺の阿修羅像などがあり、奈良時代(710-784年)の仏像制作に多く用いられたアジア固有の技法です。 しかし、歴史的には平安時代に入ると、手間と費用のかかるこの技法は、主要な仏像制作の技法としてはほとんど姿を消してしまい、その後、再び盛んになることはありませんでした。
大曽根作品の特徴のひとつは、この乾漆技法を、動物たちが持つ肌合い、体温、湿り気、肉感など、 種ごとに決して一様ではない生き物特有の質感に生かしていく点にあります。 また作家は乾漆の2種の技法、「脱活乾漆」と「木心乾漆」の使い分けをモチーフごと行っています。 (※粘土などの原型に麻布を着せた後、原型を取り出し、内部に補強の木枠を組み入れるのが「脱活乾漆」。 像のおよその形を木で作るのが「木心乾漆」。どちらともその後、木屎漆で細かい仕上げをしていく点は共通。) それは単にリアルであることを超えて、それぞれの動物が持つ個性や、ふとした瞬間の得も言われぬたたずまいによって、際立った存在感を放ちます。
この度発表される新作4点はいずれも木心乾漆で、作家がミニ豚の"チャコ"、ホルスタインの"黒光(こっこう)"といった実在する動物と出会い、 繰り返し彼らのもとに足を運びながら、言葉なき取材を重ねるなかで生まれています。 見る人はそこに、図鑑などに並ぶ類型的な図像からは与えられることのない、思いがけない表情、思いがけない姿態に新鮮な驚きと美しさを見いだすことでしょう。 いわば固有名を持った動物たちの、ポートレイトとしての乾漆彫刻の世界を、旧作を含む8点を通して展覧します。 この機会にぜひご高覧ください。
- 大曽根俊輔
- チャコ
- 2019年
- 木心乾漆(胡桃、麻布、黒瑪瑙、漆彩色)
- 30.5 × 56.5 × 23.7 cm
企画展
菅創吉 展
Sokichi Suga Exhibition
松本
02.23
03.10
画家・菅創吉(すがそうきち:1905-1982)が描いたどこかユーモラスな生きものの気配は、1979年頃から晩年のかけてのブリコラージュ作品(Bricolage=寄せ集めて作る)にも共通した感覚があります。
抑制のきいた色調と凹凸のあるマチエールが特徴のタブロー。ストイックな探求による平面作品の世界と、身近な生活用品を素材にした立体作品の対比となると、後者のあっけらかんとした「素」のままの姿が、アプローチ的な意味においても、タブローの重層的な厚みの世界とは対照的といえるのかもしれません。
しかし廃品オブジェが発する、どこかコミカルで飄々とした雰囲気は、菅のタブローが本領とする訥々(とつとつ)としたつぶやきと何らたがうことのない、えもいわれぬ人間臭さと味わいを感じさせてくれます。
58歳でアメリカに渡り、1963年から72年までの9年間をロサンゼルスとニューヨークで過ごしながら油彩の制作と発表を続け、帰国後に立体の制作を伴いながら油絵も変質させていきます。作家はとりわけ後期から晩年にかけて充実した画業を築きました。
油彩、そしてアクセサリーを含むオブジェ約35点を通して、菅創吉の世界をぜひご高覧ください。
- 菅創吉
- 没我
- ミクストメディア
- 5号(35.2 × 27 cm)
2018
2018年の展覧会
PAST2018
企画展
池田満寿夫 版画展
Masuo Ikeda Print Works:1960-1965
南青山Room
10.19
10.27
松本
11.03
11.18
池田満寿夫(1934-1997)の20代後半から30才過ぎまでは、彼が好んで「線」に没頭した時期と言えます。おもに"ドライポイント"と呼ばれる版画技法(※1)を用い、才気走った特有の「線」によって、即興的で無意識的なイメージを次々と生み落とした時代です。
しかし、この時期の作品の魅力である落書き的な自由さとはうらはらに、実際の制作過程ではアイデアのメモやデッサンを幾つもさしはさみ、無意識と意識との間の微妙なせめぎあいから作品が生まれています。 そこには制作上の、いわゆる“イメージの降臨”的な事態がフィクションに他ならないこと、加えて作家が自分の手や思考の「くせ」によるパターン化からは簡単には逃れられないことへの問題意識をみてとることができます。 池田の60年代版画とは、無意識と意識の高速的な往還のなかで、そのバランスに宿った稀有な個性だったといって良いのかもしれません。
画面にはアルファベットや数字がおどり、人や動物たちが物語らしきシーンを演じています。そこには「線」が本来的に持つ性質、すなわち私たちの文字がそもそも線から成り立っている様に、 線なるものが「意味」や「物語」の領域に触手を伸ばし、有機的に遊びはじめる性質をこの作家がよくよく心得え、まるで我が意を得たりとそれらを差し出しているかのようです。
即興性と物語性。一見するとあい反するこの両極を行ったり来たりしながら、豊かなイメージの群れを量産した時代。 ギャラリー石榴での4回目の池田展となる本展では、およそ20点を通しその作品世界を展覧します。
それらは「日本の版画史」というより、1960年代前半の戦後と呼ばれる時代にあって、そのダイナミックなうねりを背景に、同時多発したきらめく事象のひとつといえます。 この日本の青年作家が至った固有の高みは、あらためてその現代性を認識し直される時をいま静かに待っています。
池田満寿夫の「線」。気がつくと、そで口にまとわりついていた糸くずのごとく、いつまでもからみついてくるような線と、赤・青・黄の3色を基調に展開する、洒脱で饒舌な世界をこの機会にぜひご高覧ください。
※1 ドライポイント:銅版画技法の一種。銅板に鉄筆でダイレクトに線描し、インクを詰め、はみ出したインクを拭き取って刷る技法。削りあとのささくれ(まくれ)を残すと、そこにインクが溜まって独特のにじみができる。 まくれを除去した繊細な線との組み合わせで微妙な効果を生む。
- 池田満寿夫
- 富岡多恵子詩集「女友達」挿画
- 1964年
- ドライポイント・ルーレット
- 9 × 8 cm
コレクション展
夏の間(ま)
松本
08.11
08.26
ギャラリー石榴 松本の8月は今年もコレクション展を行っております。
夏の松本をおたずねの際は、ぜひギャラリーへも足をお運びください。
- 南桂子
- 平和の木
- 1957年
- エッチング
- 29 × 29 cm
企画展
福井良之助 孔版画展
Ryonosuke Fukui Mimeographic Works
松本
05.17
05.27
南青山Room
06.08
06.16
福井良之助(1923-1986)は30代後半から40代前半の約10年間、他に類をみない版画作品を集中的に制作し、現在わかっているだけで300種ほどを残しました。
それらは重厚な美しさをもった作品群ですが、その格調高さとはうらはらに、作家が手にしていたのは、当時、世にあふれていたガリ版と呼ばれる簡易印刷の道具の数々です。美術を生み出す手法としては、ほとんど見向きもされない印刷装置。まるでそれらを人知れず発見するかのようにして、彼は独自の美の鉱脈を掘りあてたのでした。
「ガリ版」という単語さえ耳慣れない世代が増えた昨今ですが、その道具をイメージできる世代にとって、福井孔版は、"あの"ガリ版で、どうやったらこんな絵づくりが可能なのか、という驚きに直結します。
原版として用いた紙(蝋原紙)は保存が難しく、創作工程の詳細を明らかにすることは、もはや難しくなりました。しかしその極細の神経質な線、明快なフォルム、複雑な絵肌は、作家が試行錯誤のすえに編みだした、いくつかの技法の組み合わせによるものとされています。
後に洋画家として大家となる福井ですが、若き日の孔版には、この意外な技法との出会いに導かれるように、描きたい世界をスルスルと実現させていった、当時の生き生きした姿が重なります。
もともと刷り部数が少なく、当時よりアメリカなど海外の人々に評価され、多くが国外にもたらされた背景もあり、福井孔版の全貌はいまだ正確には把握されていません。
ギャラリー石榴5回目となる本展では、孔版20余点を通し、日本の戦後美術における豊かな伏流を展覧いたします。
本展は『工芸の五月』の参加ギャラリーとしても開催され、5月26、27日の2日間は別会場でも特別展を同時開催します。『クラフトフェアまつもと2018』
- 福井良之助
- 魚と小貝
- 1955-65年頃
- 紙に孔版
- 17.9 × 28 cm
企画展
辰野登恵子 展
Toeko Tatsuno EXHIBITION
松本
03.17
04.01
南青山Room
04.07
04.15
辰野登恵子(1950-2014)は長野県岡谷市に生まれ、東京藝術大学大学院油画専攻を修了後、70年代前半から作品発表、80年代以降は油彩制作を主軸に、日本の現代絵画の開拓者のひとりとして、厳しくも豊潤な形態を、多岐にわたるヴァリエーションとともに創出し続けました。
作家の眼は、日常にありふれた、とるに足らないのに、どこか気がかりな光景に注がれます。
―テーブル上の複数のコップに注がれた水の量の違い、左右がアンバランスな靴下の高さ―
辰野の絵画はそのような、物の置かれた位置関係、高低、凹凸や空洞といった具体的な何かからはじまり、「抽象/具象」の分類を、いとも簡単に横断、往来してしまう大胆さを醍醐味のひとつとしています。「私が描くものが、単なる抽象を超えて、化け物になって欲しい」1993年当時の個展を控え、日経新聞のインタビューで語っています。
新しさという現代絵画の使命を負う一方、幾層にも塗り重ねられた色彩とその組み合わせ、有機的で構築的なフォルムは、絵画ならではの根源的な幸福にあふれており、美術史上の評価のみならず、現在進行形で多くの人を魅了し続けています。この度の展示では、油彩、ドローイングの他、一貫して重要な制作領域であり続けた版画をあわせ、15余点を展覧いたします。
- 辰野登恵子
- Feb-24-99
- キャンバスに油彩
- 30号(71.8 × 90.3 cm)
2017
2017年の展覧会
PAST2017
常設展示
夏の間(ま)
- 野田弘志
- 貝と化石
- パネルに貼ったキャンバスに油彩
- 3号(22.4 × 27.7cm)
企画展
舟越桂 新作版画+
Katsura Funakoshi : New Prints PLUS
南青山Room
06.16
06.21
松本
07.01
07.09
木彫作家・舟越桂(1951- )の版画制作は、1987年より続くライフワークのひとつです。
"メゾチント"とは、銅板に無数の傷をつけ、そのグラデーションによって明暗を表現する銅版画の一種で、古い歴史を持っています。その技法によって、厚さ数ミリの銅板に刻まれた人物像は、奥行と量感がきわだち、これまででもっとも彫刻的な存在感を放っています。
どこか異世界の気配をまとった新作6点と、過去30年間に制作された約10点をあわせ、舟越版画の世界を展覧いたします。
- 舟越 桂
- 青い頭巾
- ed.25
- メゾチント・アクアチント・ドライポイント
- 69.5 × 53.0(シート)
企画展
南桂子展 -ニードルと台所
松本
05.20
06.29
南青山Room
06.02
06.08
※05.26(土)~28(日)の3日間は別会場で同時開催 ギャラリー信濃(シナノ画房内:松本市深志3-7-8)
ニードルとは、銅版画の描画に使う針のような道具のことです。1950年代、パリの自宅を兼ねたアトリエで、作家は家事をこなしながら、時にキッチンを制作の場としたといいます。日々の暮らしと制作。目に見えているものと、見えていないもの。そのあわいに立ち続け、行き来を繰り返すことで、南桂子の作品世界はより冴えをましていったのかも知れません。
本展は、暮らしの道具や生活品を楽しむ松本のイベント『工芸の五月』の参加ギャラリーとしても開催され、 26~28日の3日間(27、28日はクラフトフェア)は同時に別会場でも異なる作品を展示いたします。
柔らかな線と色が物語る銅版画の世界30余点を、ぜひご高覧ください。
- 南 桂子
- さくらんぼの木
- ed.50
- エッチング
- 39.4 × 28.3
企画展
芥川紗織と「前衛」の女性
松本
02.10
02.15
南青山Room
02.23
02.28
近年、世界的な称賛のただ中にある草間彌生[1929- ]ですが、その圧倒的な存在は、突然変異のようにして忽然と出現した個性なのでしょうか?
5歳年長の芥川紗織[1924-1966]は、東京やニューヨークで草間と同じ展覧会への出品歴もある同時代の作家です。惜しくも42才で早逝した彼女が1950年代後半に描き上げたのは、カラカラとした笑いとひりつくような怒号に満ちた、まさに「女」そのものをテーマにすえた作品世界です。戦後日本の先鋭的な絵画といえば、ともすればマチエールある抽象画ばかりに目を奪われがちですが、「前衛」の多様性を示す一例として、彼女が染色という、テクスチャーを排除するフラットな手法を選んでいた点も見逃せません。
その他、榎本和子[1930- ]、桂ゆき[1913-1991]、内間俊子[1918-2000]、江見絹子[1923-2015]は、相互に接点や交流はあったものの、特定のグループに継続的に属すというよりは、独立独歩で道を切り開いていった作家たちであり、世代の幅こそあれ同時代といっていい「前衛」の女性たちです。
草間彌生によってうがたれた突破口。そこからは、彼女と同時に走っていた「前衛」の女性たちの複数のラインが見えてきます。この度の展示では、芥川紗織を中心に草間彌生を含む女性作家の作品、20余点を展覧いたします。
- 芥川紗織
- 女A(たかと春日姫)
- 布に染色
- 60号(130 × 89)
2016
2016年の展覧会
PAST2016
企画展
"かわいい"の系譜
松本
11.18
11.23
南青山Room
12.01
12.05
日ごろ「かわいい。」という言葉は「美しい。」以上に、思わず口をついて出てしまう、無意識的で、日常的なフレーズではないでしょうか。 それは考えるより早い、確信的な強い感覚です。
このたびの展示では5人の作家ー藤田嗣治、畦地梅太郎、南桂子、草間彌生、奈良美智によるエディション作品を通し、"かわいい"の系譜をたどります。 時代や理屈をこえた訴求力で支持される約20点をぜひご覧ください。
- 畦地梅太郎
- 山男(冬山)
- ed.100
- 木版画
- 27.2 × 24.1
- 藤田嗣治
- パンを持つ少女
- ed.150
- タルタス版
- リトグラフ
- 19.0 × 19.0
常設展示
夏の間 (ま)
- 岡田謙三
- 作品
- キャンバスに油彩
- 6号(41.0 × 31.9)
企画展
草間彌生の版画
Prints of Yayoi Kusama
- 草間彌生
- 赤富士
- リトグラフ、コラージュ
- ed.100
- 15.5 × 22.5
企画展
- ON PAPER
れんが館 2階
05.03
05.05
長野市の善光寺表参道「れんが館」にて、ギャラリーが継続して紹介してきた作家の、版画やドローイングなどの紙の作品のなかから、およそ20点を展示いたします。
池田満寿夫、南桂子、浜口陽三、福井良之助、畦地梅太郎、有元利夫、岡本太郎、草間彌生、辰野登恵子、舟越桂、篠田桃紅、ベン・ニコルソンほか
- 池田満寿夫
- 二人の天使
- ed.20
- ドライポイント・エッチング・ルーレット
- 18.3 × 16.3
- 岡本太郎
- 眼と眼
- ed.100
- エッチング
- 28.7 × 35.5
2015
2015年の展覧会
PAST2015
企画展
1950年代の南桂子
Keiko Minami in the 1950s
南青山Room
12.03
12.07
松本
12.12
12.16
南桂子の1950年代。それは銅版画との出会いの後も、童話や油彩画の制作を続けていた彼女が、異国に渡り、フリードランデルの版画工房で手ほどきを受けながら、本格的に銅版画家として歩みはじめた時期にあたります。 また頃合いを同じくして、ニューヨーク近代美術館やユニセフの絵はがきの原画に採用され、特定の画廊とのつき合いがスタートするなど、ひとりの作家としても少しずつ認められていきました。
その後、40年続く作家活動からすると初期にあたるこの頃の作品は、草創期のつたなさや素朴さとしてひとくくりにできない、独特のふるえのような、美しくも繊細な雰囲気をまとっています。この度の展示では、初期衝動と手探りが引きよせた無垢な領域を約20点を通し展覧します。
43歳の作家が浜口陽三のいるパリに到着した1954年以降の銅版画が中心となります。
- 南 桂子
- 公園
- ed.50
- エッチング
- 29.2 × 29.2
- 南 桂子
- 春の野原
- ed.50
- エッチング
- 29.7 × 32.6
常設展示
夏の間 (ま)
松本
08.22
08.30
夏の間の彩りと光のゆらめき -
櫃田伸也、菅創吉、佐野繁次郎、池田満寿夫、南桂子、草間彌生、辰野登恵子、山田正亮 などによるおよそ20点を展示いたします。
- 浜口陽三
- 青いガラス
- ed.50
- カラーメゾチント
- 11.5 × 11.6
企画展
福井良之助 孔版画展
Ryonosuke Fukui Mimeographic Works
松本
06.20
06.28
南青山Room
07.03
07.07
福井良之助(1923-86)は30才代半ばから約10年間の限られた期間、美術の制作技法としては特殊な「ガリ版」に着目し、それを独自に駆使した版画制作に打ち込みます。土色の背景とそこに溶け込むように描かれた魚や木々などのモチーフ。万物が土の中に溶け込んでいくように、物やその形骸を、かすかに描きたいと語った彼の画面には、その死生観さえ漂うような静かな緊張感が流れています。
もともと少ない刷部数(5~15部位)のうえに、多く在外コレクターによって国外にもたらされたという歴史的経緯もあいまって、制作から60年近く経過した現在、その存在はいっそう貴重さを増しています。
本展は福井の孔版画を中心に、その下絵となった鉛筆画や油彩を含む約20点を展覧します。当時巷にあふれていたガリ版との全く意外な出会いから実現した、繊細な版表現の世界をぜひご高覧ください。
- 福井良之助
- 枯木
- ed.10
- 孔版
- 36.1 × 23.8
企画展
浜田知明 銅版画とブロンズ
Chimei Hamada "Metallic lights and shadows" copperplate prints and bronze sculptures
松本
04.29
05.04
南青山Room
05.08
05.12
人間の哀しみや可笑しさを銅版画とブロンズがもつ固有の温度と明暗で表現し続けてきた浜田知明(1917- )。
約70年前の兵役を原点とした作家の20余点を通して、その寡黙と饒舌の世界を展覧します。
- 浜田知明
- 飛翔
- ed.35
- エッチング・アクアチント
- 36.5 × 45.1
- 浜田知明
- 階段を上がる人
- ed.7
- ブロンズ
- 29.0 × 19.5 × 9.5
企画展
落書きの作法
松本
02.07
02.11
南青山Room
02.20
02.24
佐野繁次郎(1900-1987)、池田満寿夫(1934-1997)、大竹伸朗(1955- )、時代も個性も異なる3作家の作品世界を、「落書き」をキーワードに展覧します。
授業中、ノートの余白に。あるいは友達と電話しながら、いつのまにか広告の裏いっぱいに。ー
"落書き"とは一般的に、美術で重んじられる "技巧"、"コンセプト"などの構築的な要素から遠いせいか、行きあたりばったり、つぶやきのように消えてしまうものとして、美術以前の地位を与えられるにすぎないものです。しかしその一方、多くの人にとって身に覚えのある分、"美術・芸術"などより数倍、身近なものでもあります。
この度の展示では、そこにある軽妙さが理屈抜きに見るものを魅了する、そんな不思議な力をもつ、極めてすぐれた「落書き」20数点を展覧いたします。それらを通して、落書き的なものが、いたずらな心やユーモアを伴って、刹那でなければ捉えられないものを定着するための、のっぴきならない"美の作法"であったことに思いあたる、そんな機会ともなるはずです。
- 佐野繁次郎
- 作品
- パピエコレ(紙に布/キャンバス/麻紐のコラージュ、鉛筆)
- 19 × 18.5
- 池田満寿夫
- ぼくのもの・おまえのもの3
- ed.20
- ドライポイント・ルーレット
- 27.0 × 24.2
2014
2014年の展覧会
PAST2014
企画展
南桂子展 -ここだけのはなし-
"Just between you and me" Keiko Minami Prints
松本
11.27
12.01
南青山Room
12.05
12.09
40代前半から本格的に銅版画に取り組み、パリ、サンフランシスコと移り住みながら、およそ半世紀近くも一貫したモチーフと世界観で制作を続けた南桂子(1911-2004)。
ひと針ひと針すくったステッチのような線や、抑制のきいた一定温度の色彩。少女や鳥がいる静かな画面は、まるで誰も知らない童話、ここだけで耳打ちされるおとぎ話のような、秘めやかさとあどけなさに満ちた世界です。
とりわけこの度の展示の中心となる1960年代までの作品群は、線、色彩、画面構成すべてにおいて、より繊細な魅力にあふれる貴重なものとなります。そこから聴こえる小さな声の、ここだけのはなし。南桂子の世界20余点を、この機会にぜひご高覧ください。
- 南 桂子
- 雨の日
- ed.50
- エッチング
- 35.2 × 27.4
企画展
元永定正展
松本
10.10
10.14
南青山Room
10.24
10.28
1955年から関西の美術運動「具体美術協会」に参加した元永定正(1922-2011)は、1977年出版のベストセラー絵本『もこもこもこ』をはじめ、『もけらもけら』、『ココロのヒカリ』など、多くの名作を生んだ絵本の作り手でもあります。
この度はしぶき飛び散る60年代から、よりユーモラスなかたちが登場する80年代以降まで、油彩、アクリル、版画などおよそ15点を展覧いたします。
子どもも大人もなく、そのどちらをも一足飛びに魅了する、現代美術家・元永定正の世界をぜひご高覧ください。
- 元永定正
- work
- キャンバスに油彩
- 0号(17.9 × 14.0)
企画展
薄井宏彦 作品展
- 薄井宏彦
- 巻き貝
- 油彩
- 3号(27.3 × 22.1)
企画展
浜口陽三 銅版画展
南青山Room
07.03
07.07
松本
07.18
07.22
戦前、戦後とパリに長く住み、80年代にサンフランシスコに渡って制作を続けた浜口陽三(1909-2000)。彼は写真技術の発展に押され存在感が薄れつつあった銅版画技法・メゾチントで、たぐいない表現を切り開いた作家として、今日まで世界的に評価され続ける作家です。
さくらんぼや西瓜、ぶどうやアスパラガスなど、シンプルな構図が生み出す、しゃれた空気、リズム、独特の間合い。「食いしん坊」を自称するパリの日本人のイキな感性は、その画面を裏づける圧倒的な技術の高さを少しも誇張することなく、軽やかに私たちを魅了します。
この度の展示では、最初期から90年代までのメゾチント作品を、モノクローム、カラー取り混ぜ15点展示いたします。その息をのむような階調(グラデーション)、繊細な光の表現をこの機会にぜひご高覧ください。
出品作品
Monochrome : ジプシー 1954年/西瓜二切 1954年/ぶどうとナイフ 1956年/ざくろ 1958年 Color : 黒いさくらんぼ 1960年/4つのさくらんぼ 1963年/さくらんぼとアスパラガス 1973年 他
- 浜口陽三
- ざくろ
- ed.50
- メゾチント
- 29.3 × 44.2
- 浜口陽三
- 4つのさくらんぼ
- H.C(ed.50)
- カラーメゾチント
- 23.3 × 54.2
企画展
Living Now
松本
05.02
05.07
南青山Room
05.29
06.02
生活空間(リビング)を飾る美術、という視点から20余点を展示します。
篠田桃紅、榎倉康二、岡本太郎、草間彌生、リキテンシュタイン、カプーア、タピエス など、インテリアとして機能する、力ある作品をこの機会にぜひご高覧ください。
- Ed Ruscha(エドワード・ルシェ)
- HOLLYWOOD VINE, FROM PETROPLOTS SUITE
- ed.75
- ミクソグラフィア
- 61 × 82
- 靉嘔(Ay-O)
- Rainbow Field of Finnegann's Wake#7
- 油彩
- 50号(90.9 × 116.7)
2013
2013年の展覧会
PAST2013
企画展
池田満寿夫 -刻まれた線と色
Masuo Ikeda Print Works : 1960-1964
南青山Room
06.05
06.10
松本
06.15
06.23
池田満寿夫(1934-1997)がドライポイント(銅版画の一種)によって線と色を刻むことに没頭した時代の作品、およそ15点を展示いたします。
20代の版画家が1960年代前半を駆け抜けた、スピードの痕跡そのものといえるそれらの作品は、現在に至ってもなお、生々しく、見るものの心に刻まれる何かであることを止める気配はありません。
詩情あふれる孤高の“なぐり描き”を、この機会にぜひご高覧下さい。
- 池田満寿夫
- ムーンフェイス
- ed.20
- ドライポイント・コラージュ
- 13 × 12.2
- 池田満寿夫
- 神の面
- ed.20
- ドライポイント・ルーレット
- 20 × 18.2
企画展
舟越桂 新作版画+
Katsura Funakoshi : New Prints PLUS
南青山Room
04.03
04.08
松本
04.13
04.21
木彫作家・舟越桂(1951-)が87年より継続的に取り組んできた版画制作。この度、新作7点とこれまでの版画の足跡20点をあわせて展覧いたします。遠くと近く、その両方を行き来する「人のかたち」を一貫して追い求めてきた作家の、メゾチントという「黒の技法」による新たな展開をこの機会にぜひご高覧ください。
- 舟越 桂
- 青い森で
- ed.25
- メゾチント・アクアチント
- 49.2 × 35
企画展
南桂子 版画展 -少女と鳥-
"Girl and Bird" Keiko Minami Prints
松本
02.02
02.12
南青山Room
02.15
02.19
戦後日本の代表的な版画家のひとり、南桂子(1911-2004)の作品およそ20点を展示いたします。ちくちくと針ですくった刺繍のような線と、細心に保たれた一定温度の色彩。誰も知らない童話のための挿絵を思わせる少女と詩の世界を、この機会にぜひご高覧ください。
- 南 桂子
- 草の上の鳥
- ed.50
- 銅版画
- 29.1 × 29.2
2012
2012年の展覧会
PAST2012
企画展
草間彌生 初期銅版画
Yayoi Kusama The Early Etching Works
南青山Room
08.30
09.03
松本
10.06
10.14
1984-85年制作の銅版画およそ20点を展示します。リズミカルな描線によるモノクロの小さな画面に、顕微鏡的な密度と宇宙的なスケール感が両立します。稀少な初期エッチング作品の世界をぜひご高覧ください。
- 草間彌生
- 静物
- ed.40
- エッチング
- 27.5 × 45.0
- 草間彌生
- ENDLESS
- ed.20
- エッチング
- 21.0 × 27.5
企画展
福井良之助 孔版画 展
南青山Room
07.06
07.22
松本
08.11
08.19
福井良之助(1923-86)が洋画家として活躍するより以前、30代からおよそ10年間だけ取り組んだ孔版画(ガリ版)は、刷り部数の少なさや海外流出などの理由により、一部の愛好家をのぞいて広く知られているとは言えません。しかし当時無名の絵描きが、ほとんど誰を手本とするでもなく、ガリ版という印刷技法の想定用途をはるかにはみ出しながら開拓した版表現は、時代を超えて見るものを揺さぶる、静かな力を放ち続けています。
後に孔版制作から転向し「洋画界」のスター的存在となった福井ですが、現在ではその油彩作品とともに顧みられることもしだいに少なくなっています。
この度の展示では、1950年代から60年代にかけて憑かれたように制作された孔版画のなかから20点余りを紹介します。そこに見られる過熱したローテクのありようは、今の時代への“不意打ち”として、まったく意外な刺激をもたらす機会ともなるはずです。
EVENT
都築響一 トークイベント
「土色エレジー 反抗者としての福井良之助」
[ギャラリー石榴 南青山Room]
2012年7/14(土) 4pm-
[ギャラリー石榴 松本]
2012年8/18(土) 4pm-(※要予約)
- 福井良之助
- 作品名不詳
- ed.5
- 紙、孔版画
- 26.5 × 28.9
企画展
もののあわい in-between
南青山Room
05.10
05.15
松本
06.02
06.10
人間と動物、人間と機械、男性と女性、こどもとおとな、現(うつつ)と夢-
この度の展示では、そうした異なる位相をかけあわせ、ふたつの世界を行き来する視点をもった作品約20点を紹介します。
これらの作品はその奇態な印象とはうらはらに、なにかとなにかのあいだに揺れ、どちらかではなく、そのどちらでもあるような状態という、誰しも身に覚えのある感覚と分かちがたく結ばれています。それぞれの作品の強い磁場に足を踏みいれることは、どこか遠く知らない世界にアクセスするというよりはむしろ、いつもそばにあるはずなのにとらえがたい「ものの間(あわい)」という時間と場所についての再認ともなるはずです。ぜひこの機会にご高覧ください。
企画展「もののあわい in-between」(ギャラリー石榴 南青山Room)
右上から時計回りに(すべて部分)
- 1.四谷シモン
- Miniature of Automaton
- 1985年
- 機械仕掛少女人形
- 2.鴻池朋子
- 女の寝ていた場所に、女の代わりに一匹の狐が横たわっていた
- 2004年
- ボードに鉛筆
- 3.智内兄助
- 無題
- 制作年不詳
- 和紙に墨、アクリル
- 4.諏訪敦
- untitled
- 2010年
- ジェッソパネルに銀尖筆、水彩
- 5.小山田二郎
- 鳥女
- 1985年
- ボードに水彩
草間彌生 プライベート・ビュー
南青山Room
02.02
02.07
- 草間彌生
- 月のしとね
- Boxオブジェ
- 1988年
- 草間彌生
- DOTS-OBSESSION 早春(TWOT)
- アクリル
- キャンバス3号
- 2003年
2011
2011年の展覧会
PAST2011
企画展
舟越桂の版画
松本
11.03
11.13
南青山Room
11.22
11.28
あるひとが「そこにいる」という、その感じ。特定の誰かに依って立ち、長い時間の経過をふくんだ、木彫作家・舟越桂の版画による希有な“ポートレイト”群、20余点を展示します。ある個人を描ききる地点から、人間についての普遍的な語りへ至る、ゆるやかでアクロバティックな軌道をこの機会にぜひご高覧ください。
- 舟越 桂
- 壁の上の言葉
- ed.30
- アクアチント・ドライポイント
- 76 × 56
企画展
有元利夫の版画
松本
08.01
08.16
南青山Room
08.23
08.28
洋の東西それぞれの古典絵画と出会い、そこから歩みをはじめた有元利夫(1946-1985)。時間に覆われたもの、経った時間が喰い込んだ質。そんな場所を定点とした作家は「マチエール」への探求を版画制作にも発展させていきました。ひと知れぬふしぎな舞台のフレーム・アップ、その浮遊する空間で演じられる遊戯を描いた作品およそ20点を展示します。
- 有元利夫
- 蒼い風
- ed.50
- リトグラフ
- 49.5 × 38.0
企画展
抽象表現の先駆者たち
松本
06.04
06.12
南青山Room
07.16
07.24
戦後の美術界にいち早く抽象表現を切り拓いた作家たちの作品を中心に展観します。猪熊弦一郎、岡田謙三、白髪一雄、篠田桃紅、菅井汲、関根伸夫、難波田龍起、山口長男、山田正亮、榎倉康二、瀧口修造ほかの油彩、ドローイング(水彩)、版画による様々な抽象表現による作品をぜひご高覧ください。
- 猪熊弦一郎
- Two Shores(E)
- 1970年
- ボードに水彩・コラージュ
- 37.8 × 26.8
企画展
眼と眼
岡本太郎の版画とグッズ
南青山Room
06.18
06.26
松本
07.02
07.10
前衛と大衆 - この両極を他に類をみない速度と強度でいったりきたりした岡本太郎。「版画」そして「グッズ」は、あっけらかんとした表情でわたしたちの生活に寄りそおうとする、楽しく魅力的なジャンルです。それは彫刻や絵画、パブリックアートなど“本業”のかたわらでかかわった“余技”としては切り捨てることのできない、この作家の独自性を浮きぼりにするなにかでもあります。本展は、そんな版画やグッズにのせて、生活のそこかしこにあふれでた岡本太郎の「眼」のイメージを中心に、そのかがやきにふれる機会です。版画10余点と1950年代からのグッズおよそ30点を紹介します。
EVENT
対談 「岡本太郎が“残さなかったもの”たち」
成相肇(府中市美学芸員) × 鴻池綱孝(万博ショップEXPO代表)
2011.06.18(土)16:00 start
ESSAY
商品としての岡本太郎、岡本太郎としての商品
執筆:成相 肇
企画展
浜田知明・浜口陽三の版表現
松本
02.05
02.13
戦後日本の銅版画が到達した2つの極点、浜田知明と浜口陽三の版表現の世界を展観します。
冴えた人間洞察による哀しみとおかしみの世界と、暗がりに置かれた鉱物のように整った詩情- アプローチの異なる作家2人の手による約20点の作品とともに、その他現代作家による銅版画の展示も同時開催します。
- 浜田知明
- 初年兵哀歌(歩哨)
- 1954年
- ed.100
- エッチング・アクアチント
- 23.8 × 16.2
- 浜口陽三
- さくらんぼと青い鉢
- 1976年
- ed.75
- カラーメゾチント
- 28 × 32.3
2010
2010年の展覧会
PAST2010
企画展
現代の美術 12人の作家
松本
10.30
11.07
はっとする視点、心ざわめく色とかたち、深い呼吸のような雰囲気。そこにあるのはそれぞれの美術家が作品を通して示す新鮮な“世界のとらえかた”です。油彩、ドローイング、版画、写真、立体など、いまこの時代に活躍する作家12人の作品約40点を展示します。
大竹伸朗、オノデラユキ、草間彌生、杉浦慶太、諏訪敦、辰野登恵子、舟越桂、奈良美智、東恩納裕一、三沢厚彦、元永定正、綿引展子
- オノデラユキ
- Portrait of Second-hand Clothes No.30
- 2009年
- フォトグラヴュール
- ed.35
DRYPOINT : Masuo Ikeda in 1960s
南青山Room
09.10
09.15
松本
10.02
10.11
「ドライポイント」は池田満寿夫にとって、瞬間の、絶対的な新鮮さをとらえられる技法であり、この作家の60年代を語るキーワードでもあります。この技法による線が、版画という「転写」された間接的な世界を通過することで、この時代、多くのすぐれた作品が誕生しました。刹那的で、直情的な表現と、物語性。その両極を行ったり来たりしながら、ポップで斬新なイメージの群れを次々と生みだした実り多き時代の作品10余点を展示します。
※ドライポイント[drypoint] 銅版画の直刻製版技法のひとつ。版に直接、鋼鉄針で描くもの。
- 池田満寿夫
- 聖なる手2
- ed.20
- ドライポイント・ルーレット・エッチング
舟越桂の版画
松本
07.31
08.16
南青山Room
08.21
08.29
舟越桂が20年以上ものあいだ様々な技法で試みてきた版画制作は、木彫のための補助的動作とは違った意味づけを保ちながら継続されてきました。この度、ギャラリー石榴では最初期のものから近作まで、これまでに発表されてきた、版画というもうひとつの自律した探求による作品、20余点を展示します。
- 舟越 桂
- 少年の日記
- ed.50
- リトグラフ
- 93 × 75
福井良之助 孔版画展
松本
07.03
07.11
南青山Room
07.17
07.25
通称「ガリ版」(謄写版)と呼ばれる意外な技法に可能性を見いだし、繊細な手技(テワザ)を重ねながら制作された福井良之助(1923-86)の孔版。現在280種以上が確認されているものの、数部しか刷ることのできない製版上の制約に加え、ほとんどがMoMAなどアメリカへ流出したことにより、その存在は時を経てますます稀少なものとなっています。「土」の感触を思い出させる、独特の絵肌を持った福井良之助の孔版。その突出した版表現の世界を作品10余点を通して振り返ります。
- 福井良之助
- 作品名・制作年不詳
- ed.5
岡本太郎 版画の仕事
南青山Room
04.09
04.15
松本
04.29
05.05
「渋谷マークシティ」の壁画『明日の神話』。 有楽町・数寄屋橋公園の『若い時計台』。 映画『20世紀少年』の「ともだちの塔」≒大阪万博記念公園の『太陽の塔』。 気がつけば日々のあらゆるところ、「岡本太郎」がいます。
リトグラフ・木版・シルクスクリーン・エッチングなど、岡本太郎による、30年から40年前の版画作品約20点を展示します。
- 岡本太郎
- 子供の時間
- ed.100
- シルクスクリーン
- 47.5 × 40
- 岡本太郎
- よろこび
- 1985年
- ed.280
- セパレーショングラヴュール
- 38 × 28.5
こだわりの作家たち展
松本
04.03
04.11
- 美術評論と詩作のかたわら、瀧口修造がデカルコマニー(転写画)にみた「無意識」
- 猪熊弦一郎がくぐり抜けた戦後ニューヨークの空気(油彩6号大/60号)
- 日本画に新風を吹き込んだ三上誠の「死」そして「ユーモア」(30号)
- 赤穴宏(油彩20号)、麻田浩(油彩6号)など、「物」との静かな対峙が生んだ絵画
相笠昌義、麻田浩、赤穴宏、池田満寿夫、猪熊弦一郎、草間彌生、 瀧口修造、福井良之助、三上誠、山口長男、ほか
- 瀧口修造
- 12月17日-27日1962年
- 1962年
- デカルコマニー・水彩
Study of Kusama's etching works
- 草間彌生の銅版画を研究する -
南青山Room
02.19
03.14
オートマティックな線描による草間彌生のエッチングの世界。マクロでもあり同時にミクロでもあるような宇宙的な広がりの抽象表現。天真爛漫でユーモラスな表情の具象表現。バリエーションの豊かさも魅力のひとつです。
南青山Roomでは下記の期間、当サイトの版画コレクションでご紹介中のエッチング作品約40点を直接ご覧いただけるようになっております。
- 草間彌生
- かぼちゃ軍団
- ed.75
- エッチング
- 29.5 × 45.2
- 草間彌生
- 道
- 1994年
- ed.50
- エッチング
- 29.5 × 41.5
2009 later year
2009年以前の展覧会
PAST2009 later
Sekiryu 2009.12 展
- 池田満寿夫
- 星をとる女たち
- 1984年
- 銅版画
こだわりの作家たち展
松本
10.31
11.08
- パリで活躍した菅井汲(油彩80号)と木村忠太(油彩30号、6号)の対比
- 野田弘志(油彩100号)、桜田晴義(油彩10号)、諏訪敦(初期の油彩10号)それぞれの「写実表現」
- 池田満寿夫の代表作「女・動物たち」、ヴェネツィア・ビエンナーレ展大賞受賞「サイズはサイズ」
- 野田弘志
- THE-6
- 2003-2007年
- 油彩100号F
南青山Roomオープニング/Sekiryu 2009.9 展
南青山Room
2009
09.11
09.17
- 国吉康雄
- 女性像
- 鉛筆・紙
- 43.2 × 35.8
- 草間彌生
- DOTS-INFINITY
- 2006年
- アクリル・キャンバス
- 20号
山本容子 版画展
-音楽が聴こえる-
松本
2009
08.22
09.07
- 山本容子
- 魔笛
- 2006年
- ed.50
- エッチング・手彩色
- 29.8 × 19.8
草間彌生
-Infinity Nets(無限の網)-
松本
2009
07.26
08.16
- 草間彌生
- INFINITY NETS
- 2006年
- アクリル・キャンバス
- 20号
岡本太郎 展
松本
2009
04.29
05.10
- 岡本太郎
- 作品
- 1976年
- 紙にアクリル
- 37.7 × 28.1
舟越桂 版画展
松本
2009
04.01
04.12
- 舟越 桂
- 砂の街のスフィンクス
- ed.5/25
- エッチング
- 40.5 × 30
こだわりの作家たち展
松本
2009
02.07
02.15
- 鴨居 玲
- ギター
- 水彩、パステル、鉛筆
- 59.0 × 40.5
山口長男 水彩・コラージュ展
松本
2008
11.01
11.16
- 山口長男
- 作品
- コラージュ
- 18 × 43
画廊コレクション展
-草間彌生 版画100選-
松本
2008
07.01
10.08
- 草間彌生
- FLOWER C
- 2005年
- ed.50
- シルクスクリーン・ラメ
- 51.0 × 61.0
画廊コレクション展
-無彩色(モノクローム)の魅力-
松本
2008
03.01
03.23
- 辰野登恵子
- Aug.-89-12
- 1989年
- 木炭・グワッシュ・油彩
- 112.5 × 84.5
有元利夫
-7つの音楽-展
松本
2007
10.12
10.17
- 有元利夫
- 版画集「7つの音楽」 Musette
- 1978年
- ed.77
- エッチング
- 14.9 × 17.9
抽象表現と現代美術展
松本
2007
08.01
08.16
- 草間彌生
- Dotの集積
- 1998年
- アクリル・キャンバス
- 20号
現代の絵画
-こだわりの作家たち-展
松本
2007
06.02
06.17
- 里見勝蔵
- 花
- 油彩
- 8号
野田弘志展
-挿絵(鉛筆)・版画を中心に-
松本
2007
05.03
05.13
- 野田弘志
- つつじ
- 1984年
- -加賀乙彦
- 「湿原」挿絵
有元利夫展
-バロック音楽が聞こえる-
松本
2007
04.07
04.22
- 有元利夫
- 春
- 1981年
- ed.270 H.C
- リトグラフ
- 32.0 × 26.0
舟越保武展
-銅版画を中心に-
松本
2007
01.20
01.28
- 舟越保武
- 版画集「10人の女たち」より
- 1980年
現代の絵画
-こだわりの作家たち-展
松本
2006
12.02
12.17
- 三岸節子
- 花
- 油彩4号
草間彌生の世界展
松本
2006
07.29
08.16
新作のキャンバス作品50号、20号、10号ほか1979年の水彩、1980年のコラージュなど40点を展示。
- 草間彌生
- 花
- 2006年
- アクリル・キャンバス
- 8号F
舟越桂展
-新作銅版画を中心に-
松本
2006
04.01
04.16
- 舟越桂
- 月の夜のスフィンクス
- 2005年
- エッチング
福井良之助展
-孔版画を中心に-
松本
2006
02.04
02.19
- 福井良之助
- 凝固した愛
- 1964年
- 紙に孔版
- ed.10
こだわりの作家たち展
松本
2005
11.26
12.04
- 鴨居 玲
- おばあさん
- インク・水彩
- 1972年
草間彌生の世界展
松本
2005
07.30
08.16
- 草間彌生
- Flowers & Butterfly
- 2005年
- アクリル・キャンバス
- 6号
浜口陽三展
松本
2005
07.02
07.18
- 浜口陽三
- てんとう虫
- 1978年
- カラーメゾチント
草間彌生の世界展
松本
2004
07.24
08.18
- 草間彌生
- BUTTERFLY
- 2004年
- アクリル・キャンバス
- 4号
池田満寿夫展
松本
2003
09.27
10.13
- 池田満寿夫
- 私は待っている
- 1966年
- ドラインポイント 他
- ed.50
野田弘志版画展
松本
2003
07.19
07.27
- 野田弘志
- 静物
- 1980年
- ed.85
- リトグラフ
- 32.5 × 39.5
辰野登恵子版画展
松本
2002
02.02
02.11
- 辰野登恵子
- TWIN COLORS IV
- 2001年
- カラーエッチング
- ed.50
草間彌生展
松本
2002
07.27
08.18
- 草間彌生
- 水玉の集積
- 2002年
- キャンバス3F
草間彌生展
松本
2001
04.28
05.13
- 草間彌生
- Dots Infinity
- 2001年
- アクリル・キャンバス
- 4号(33.3 × 24.2)
岡本太郎展
松本
2001
01.20
01.28
- 岡本太郎
- 喫煙者
- 1951年
- 油彩・キャンバス
- 8号P
浜口陽三展
松本
2000
01.08
01.23
- 浜口陽三
- 190と1つ
- 1975年
- カラーメゾチント
- ed.100
草間彌生展
松本
1999
09.25
10.17
- 草間彌生
- 朝の太陽
- 1999年
- ed.60
- シルクスクリーン
- 65.6 × 53.8