琺瑯(ホウロウ)はアストリッド・コッペが長年、制作に用いてきたマテリアルです。制作工程は、型紙をほどこしたスチール板に、ガラス質の釉薬を吹きつけ、高温の炉で、数回の焼成を繰り返すもので、鍋などのキッチンツールや道路標識など、私たちの生活のすぐ近くでも多用されています。それはガラス質独特のつやめきと滑らかなテクスチャーをもつだけでなく、強度に優れ、野外でも展示できるうえ、見るものは、直接作品を手で触れて、その独特の触感を楽しむこともできます。コッペのドローイングの地と図の関係性を損なうことなく、その視覚世界を展開するにふさわしい、特別なマテリアルこそが琺瑯なのです。
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